労働トラブルの請求内容

投稿日:2014/08/27 最終更新日:2016/06/03

労働トラブルが起きた場合、解決金の相場や反論方法は、従業員がどのような方法によりどのような請求をしてきたかにより異なります。
ざっと以下のような請求の手段があります。

労働トラブルの請求方法

1、手紙・メール・内容証明までの個人から請求までの段階

2、労働局などの「あっせん」制度を利用 労働局等が間に入り、話し合いにて解決する方法

3、労働審判 裁判に近い方法でありますが、最高でも3回までの審理で結果を出す方法です。異議がある場合、通常の訴訟に移行します。

4、民事訴訟 簡易裁判所か地方裁判所の管轄になりますが、通常半年~1年間の争いを覚悟する方向となります。

5、労働組合 中小企業では会社にはない場合がほとんどですが、個人で外部ユニオンに加入できるため、労働組合を通じての請求も多くあります。

6、労働基準監督署 他の民事の方法とは違い行政となります。よって、明確な法律違反があるかどうかが焦点となります。

不当解雇と給与

投稿日:2014/08/27 最終更新日:2016/06/03

不当解雇自体はあってはならないわけですが、そうは言っても感情のもつれもありやはり最終的にはお金で解決せざるをえません。

わかりやすく解雇のトラブル(不当解雇)で、解決金の目安をお話しします。

労働審判や民事訴訟の場合

※解雇が無効の場合 給与の1年分

※解雇が有効な場合 給与の1~3ヶ月分 解雇が友好と認められる場合の相場です。ただし、連絡なしに会社にこなくなったとか刑事事件を起こしたレベルでないと難しいです。

後は解雇の個別事案(内容、勤続年数、給与)などによって話し合いとなります。

労働組合の場合

給与の1~3年分からスタートして、半年~1年分が落としどころではないでしょうか。

 あっせんの場合

これは相場というものはないのですが、解決金は一般的にあっせんが一番安くなります。

労働局などが仲裁に入って話し合いで解決するものですから、法律的な相場がどうというより和解金としていくらまで出す意志があるかという問題になるからです。

ですので、会社に非があり不当解雇になる可能性が高い場合、労働局のあっせんで解決するほうが結果的には得となる可能性が高いです。

ただし、相手が納得しない場合、通常訴訟に移行する可能性もあります。

 

労働トラブル解決方法~あっせんとは

投稿日:2014/08/27 最終更新日:2014/09/18

当事者の間に弁護士等の第三者が入り、双方の主張の要点を確かめ調整を行い、話合いを促進することにより円満な解決を図る制度です。
両当事者が希望した場合は、両者が採るべき具体的なあっせん案を提示することもできます(折衷案的なもの)。

あっせんで解決を目指せる労働トラブル一覧と特徴

1、労働問題に関するあらゆる分野の紛争(募集・採用に関するものを除く)がその対象となります。
◦解雇、顧止め、配置転換・出向、降格、労働条件の不利益変更等労働条件に関する紛争。
◦いじめ・嫌がらせ等、職場の環境に関する紛争。
◦労働契約の承継、同業他社への就業禁止等の労働契約に関する紛争。
◦その他、退職に伴う研修費用の返還、営業車等会社所有物の破損に係る損害賠償をめぐる紛争 など

2、多くの時間と費用を要する裁判に比べ、手続きが迅速かつ簡便。この点が一番のメリットになります。
3、弁護士、大学教授等の労働問題の専門家である紛争調整委員会の委員が担当します。
4、あっせんを受けるのに公的な費用はかかりません(代理を依頼する場合はそちらの費用)。
5、紛争当事者間であっせん案に合意した場合には、受諾されたあっせん案は民法上の和解契約の効力を持つことになります。
6、あっせんの手続きは非公開であり、紛争当事者のプライバシーを保護します。
7、労働者があっせんの申請をしたことを理由として、事業主が労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをすることは法律で禁止されています。

ちなみに、この「あっせん」は事業主から申し立てることもできます。迅速な問題解決の手段として利用してみるのも一つの手です。

労働トラブル解決方法~労働審判とは

投稿日:2014/08/27 最終更新日:2014/09/18

労働審判は、労働トラブルに限った簡易な裁判のような手続きです。

争われる事案は、裁判と同じく「権利関係がはっきりした事柄」です。裁判所において、原則として3回以内の期日で迅速、適正かつ実効的に解決することを目的として設けられた制度で、平成18年4月に始まりました。

労働審判手続では、裁判官である労働審判官1名と、労働関係に関する専門的な知識経験を有する労働審判員2名とで組織する労働審判委員会が審理し、適宜調停を試み、調停がまとまらなければ、事案の実情に応じた解決をするための判断(労働審判)をします。

もし労働審判に対する異議申立てがあれば、訴訟に移行します。

3回で終わるので楽だと思いきや、逆に言うとその審判に対して準備する時間がとても短くなります。

裁判所から通知があってから、1ヶ月以内程度で資料をそろえる必要があり、経営側からすると期間的にはかなり厳しいと言わざるをえません。

ちなみに、審理に要する期間は平均で約2か月半~3ヶ月です。

調停が成立して事件が終了する場合が多く、労働審判に対する異議申立てがされずに労働審判が確定したものなどと合わせると、全体の約7~8割の紛争が労働審判の申立てをきっかけとして解決しているものと思われます。

未払い残業代:手紙やメール、内容証明書がきたら

投稿日:2014/09/01 最終更新日:2014/10/03

例えば、わかりやすく未払い残業代の支払い請求が、手紙、電話、メール、内容証明書などの方法できたとします。

内容証明書は呼んで字のごとく内容を証明するだけのものなので、それ自体に法的な効力はありません。

ただ、内容証明書は消滅時効に対して催告にあたります。これは、半年以内に裁判をおこせば内容証明の時点に遡って時効が中断されるという効力があります。

ですので、通常最初に内容証明を出すのが普通です。

ちなみに通常の手紙やメールは内容証明ではありませんし、時効中断の効力はありません。

内容証明書が届いたら

それ自体に効力はないとは言っても、ほおっておくことは危険です。内容を確認するときのポイントは以下のような点になります。

1、差出人~一番恐ろしいのは(元)従業員の連名での請求です。要は他の従業員の影響を考える必要があります。

2、代理人の有無~弁護士などの専門家がついているのかどうかです。

3、金額・請求期間の確認~就業規則やタイムカードの資料開示を求めている場合もあります。また、勿論支払期限も重要です。

4、会社の方針決定~必要な書類を収集し、実際に残業代の計算を行います。この段階で重要なことは、任意交渉で解決するのか訴訟も辞さない姿勢で対応するのかです。請求してきた金額にもよりますし、会社の判断が問われる部分です。

 

解雇期間中の賃金

投稿日:2014/09/24 最終更新日:2014/10/16

解雇が無効であるとの判決等(又は準ずるもの)が出た場合、会社による解雇言い渡しから判決までの間の賃金はどのような扱いになるでしょうか?

要するに、勤務していなかったのですからノーワーク・ノーペイで、その間の賃金は支払う必要がないとも思えます。

不当解雇の場合の賃金請求権

しかし、故意・過失などによって、使用者の責任で就業ができなかった場合、労働者は、反対給付としての賃金の請求権を失いません(民法536条2項)。つまり、解雇が無効ということであれば、そもそも本来認められない解雇により(故意・過失により)、従業員が労働できない状態にさせたということになります。

対象となるのは、毎月確実に支給される賃金です。つまり、通勤手当や残業手当などは入りません。

ちなみに、参考までに天変地異など使用者の故意・過失とまではいえない事情で、就労できなくなった場合、賃金請求権は発生しません。そのような場合、その休業期間中、使用者は労働者に対して平均賃金の6割以上の休業手当を支払う形になります(労基法26条 休業手当)。

従業員が他で収入を得ていた場合

しかし、違法な解雇を争って裁判をしている従業員が、その間に他で労働して得た収入があった場合(中間収入という)、賃金額から中間収入を控除する形となります。

従業員が使用者への労務の提供を免れることにより、他から収入を得ることができたわけであり、賃金の二重取りをすることは不合理だからです。

判例では、中間収入の控除は平均賃金の4割相当額以内として、平均賃金の6割の支払いは確保すべきであるとされています。つまり、解雇無効の判決が出た場合、他で働いていた期間の賃金の6割は支払う必要があります。

 

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