契約社員の更新をしないときの問題点

投稿日:2014/10/28 

期間の定めのない雇用契約の終了は、いわゆる解雇の問題になります。契約社員の雇止めの問題は、期間の定めのある雇用契約のときに起こります。

当たり前のようですが、雇用契約の期間(契約社員)を設けることは自由です。要は1年契約であれば、1年経った時点で雇用契約は終了で何の問題もありません。

しかし、労働者が契約期間満了後も労務の提供を継続し、使用者が何らの異議を述べなかった場合、同一の契約条件で契約を更新したとみなされます。要するに会社側が何も言わずに自動更新になっているパターンです。以外に多いのではないでしょうか。

また、一番多いのが契約の更新を何回も繰り替えすことです。

そうすると、従業員に「今度も更新するだろう」という期待が生まれてきます。逆にいうと勤続年数などが正社員に近い状態になっており、当たり前に更新するのが望ましいことになります。

正社員の解雇と同等の理由が必要

裁判例では、上記のような更新が繰り返された場合、解雇の法規制を類推適用することになります。つまり、正社員の解雇と同等の理由が必要になります。

1、契約の反復更新が行われ、期間の定めのない契約と実質的に異ならなくなる~東芝柳町工場事件

2、1番の期間の定めなき契約と実質的に同視まではできないけれども、契約の反復更新が行われ、労働者の雇用継続への合理的期待がみてとれる~日立メディコ事件

3、実際に契約の更新が行われたか否かに関わらず、契約が更新されることを前提に契約が締結された場合~龍神タクシー事件

 

1~3に関しては、解雇権濫用法理が類推適用されます。

1に間しては、通常の正社員の解雇と同様で見られ、2、3に関しては、従業員の雇用継続への合理的期待のレベルに応じて、雇止めの有効性が判断されます。反復更新の回数や、職務の内容等に応じての総合判断となります。

ちなみに、契約の途中での解約(1年契約を半年で雇止めする場合)は、解雇となります。雇止めではありません。実際のところ、本来は契約期間の途中で解雇にしたいところを、満了まで待って次回の契約を結ばないということが多いでしょうね。この場合雇止めが相当かと検討する必要があります。

まとめ

契約社員という形態は当然問題ないのですが、契約の更新を3回、4回と繰り返していくと、期間の定めのない契約と同視されたり、契約更新の期待度に応じて雇止めはしずらくなりますし、解雇同等もみなされたりします。

契約社員の雇止めはできるのか?

投稿日:2014/11/04 

雇止めが有効かどうかは、主に2つの段階にわけて考える必要があります。

1、労働者の雇用継続されるのではないかという期待に対して、その期待に合理性が認められるかどうか(つまり、労働者の有利な状態である、期間の定めのない契約と同視できるのかどうか)。

2、上記が認められたとして(期間の定めのない契約と同視できる状態)、解雇することが解雇権濫用となるのかどうか?

期間の定めのある契約が、期間の定めのない契約と実質的に異ならないのかどうかの判断ポイント

  1. 担当している業務の内容
  2. 契約上の地位の継続性等(臨時の仕事が恒久的なものか)
  3. 更新の回数
  4. 更新時に行っている手続きの内容(契約書、通知の時期)
  5. 勤続年数
  6. 他の従業員の手続きの取り扱いや、更新手続きの厳格性の程度
  7. 採用時の更新に対しての説明の有無・内容

これらの事情を考慮して、契約社員ではあるが既に通常の期間の定めのない正社員と同じ状態かどうか判断となります。 また、同じ状態だとして、解雇することが解雇権濫用になるのかどうかという判断です。

これらは、雇用契約時に雇用契約書をキチンと新規に作りなおして、その旨説明していること(自動更新などはしていないこと)、また契約更新をあおるかのようなことを言っていない(いつまでも働いてくれ等の期待をあおること)ことも重要です。 更新の回数などによって、更新できない(雇止めをする)合理的な理由の証明が必要になります。

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