定額残業代についての判例と要件

投稿日:2014/10/07 

定額残業代を有効にするためには、どのようにしていくべきでしょうか?

有効も何も、本人同士の合意があればいいじゃないか??そのとおりだと思うのですが、結局裁判などで揉めると、それが残業代であったと立証する責任が会社にあります。

現在、いろいろな判例が入り乱れており、統一的な見解というのはないのですが、おおむね下記3つの要件が加味してあれば、認められる可能性はかなり高いと言えると思います。

基本給に残業代の一部を組み込んだ場合の定額残業代の要件

1、当たり前ですが、当事者間において定額残業代として支払うことの合意があること(及びその旨の就業規則への規程と周知など)。

2、定額残業代部分と通常の賃金のとの判別がなされていること(明確な区分性)。

3、実残業時間がその金額を上回る場合、その差額を支払うこと。

→これは、足りなければ払うというのは当たり前のことではあるので、重要な要素です。逆に足りなくても支払をしないという例が多くあります。社長さんから「払わなくてもいいんだよね?と言われたこともあります。

しかし、払わないのならば、定額残業代というのは名ばかりで、単純に脱法であり、全てが基本給であると認定される可能性がかなり高くなります。運用が雑なのに法は保護しないという考え方です。

 実現場の運用

基本給30万円(内払いとして固定残業代50,000円 27.5時間/月含む 実残業時間が内払いに足りない場合差額を支給する)というような表記で明確に表示(就業規則など)・通知(雇用契約書など)・合意しており、もし27.5時間を超えた場合、差額を支払うという運用が必要です。

判例

高知観光事件(最判平成6年6月13日)

小野里機材事件(最判昭和63年7月14日)

テックジャパン事件(最判平成24年3月8日)

他にもいくつかありますが、最高裁まで争っているということです。弁護士費用を考えただけでもなかなか大変・・・になりますよ。

 

 


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