裁量労働時間制と残業代の支払いについて

投稿日:2014/09/17 最終更新日:2014/09/25

裁量労働時間制とは

みなし労働時間制度の中に裁量労働制というものがあります。要はあらかじめ決めておいた時間働いたことにしましょうということで、残業代の支払が必要ないというものです。

ただし、運用は中小企業ではほぼ不可能だと思われます。

1、専門業務型裁量労働時間制

きわめて業種が絞られますが、中小企業で「それ専属でやっている」という従業員がどれだけいるでしょうか?ほとんどがある程度兼用だと思います。

参考までに以下のような業務です。

(1) 新商品若しくは新技術の研究開発又は人文科学若しくは自然科学に関する研究の業務
(2) 情報処理システムの分析又は設計の業務
(3) 新聞若しくは出版の事業における記事の取材若しくは編集の業務又はテレビ・ラジオ番組制作のための取材若しくは編集の業務
(4) 衣服、室内装飾、工業製品、広告等の新たなデザインの考案の業務
(5) 放送番組、映画等の制作の事業におけるプロデューサー又はディレクターの業務
(6) コピーライターの業務
(7) システムコンサルタントの業務
(8) インテリアコーディネーターの業務
(9) ゲーム用ソフトウェアの創作の業務
(10) 証券アナリストの業務
(11) 金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務
(12) 大学における教授研究の業務  などなど

※以上の業務であっても、チームリーダーの管理下で業務を行う場合や、対象業務に付随するアシスタント、雑用、補助的な業務は対象外となります。

また、重要なポイントとして、会社は具体的な労働時間の指示ができなくなります。→中小企業で通常ありえません。

2、企画業務型裁量労働制

導入にあたっては事業活動の中枢にあり、業務遂行に関して使用者の指示を受けず、裁量を持って創造的な仕事をする労働者に対し、一人ひとりと合意する形となります。

つまりこの段階で、いわゆる本社などで中枢の仕事をするものという仮定があるのです。使用者の指示を受けない従業員が、中小企業で何人いるか考えたらわかります。

また、導入する際は、まず労使委員会を立ち上げ、委員の5分の4の賛成を得なければならないなど、非常にハードルが高くなります。労使委員会という時点で動きが止めると思います(笑

ですので、裁量労働制というのは基本的に大企業の要望でできた制度であり、中小企業にはなじまないと考えた方がよろしいかと思います。

 


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